「遺言書は一部の資産家や経営者が作成するもので、自分には関係ない」とお思いの方もいらっしゃるかもしれません。以前はそのようなイメージが強かったかもしれませんが、実際には一般の方が遺言書を作成されることは増えてきています。
遺言書は有用な生前対策のひとつで、多くのメリットがあります。以下にご紹介いたしますので確認していきましょう。
財産の分割方法を自由に指示することができる
遺言者は、遺言書において「どの財産を誰にどのくらい渡すか」を自由に決めることができます。以下のような場合は、遺言書にて財産についての希望を明確にしておくとよいでしょう。
- 自宅は居住中の妻に渡したい
- 事業を継承する人物を特定したい
- 同居中の子に財産を多く渡したい
- 事実婚のパートナーに財産を渡したい
- 慈善団体や特定の施設等へ財産を寄付したい など
遺言書を作成する際は「遺留分」に注意しましょう。遺留分とは相続人に対して法律上確保されている最低限の相続財産の取り分のことで、もしも遺言書で極端な遺産分割方法を指定した場合、遺留分を侵害されたとして法定相続分に応じた財産の分配を請求されるなど、相続人同士のトラブルを引き起こす原因になりかねません。