相続が開始すると、多くの手続きを行う必要があります。
相続の手続きをする際に戸籍はとても重要な書類となります。
こちらでは、どれほど戸籍は重要なのか、そもそも戸籍とはいったい何なのかをご説明いたします。
戸籍の種類
出生から死亡するまでの親族関係について公証するためのものを“戸籍”といいます。
戸籍には主に3つ種類があり、相続手続きを行う際に全ての戸籍を用意する必要があります。
まず一つ目が現在戸籍です。現在戸籍とは現在も継続して使用されている戸籍のことを指します。
続いてが、除籍謄本です。除籍謄本は婚姻や離婚、死亡等の理由により全員が抜けた戸籍のことを指します。
最後が改勢原戸籍です。改勢原戸籍とは改製される前の戸籍のことを指します。
謄本と沙本の違い
戸籍には謄本と沙本がありますが、その違いについてこちらでは説明していきます。
戸籍謄本(全部事項証明)とは、戸籍にある全員の身分事項が記載された写しのことを指し、戸籍沙本(個人事項証明)は、個人の身分事項が記載された写しのことを指します。また戸籍に一人しか記載のない場合には、全部を写しても一人のため戸籍謄本となります。
先述しましたが、相続手続きを行う際に戸籍は重要な書類となります。
特に重要な戸籍となるのが、被相続人の出生から亡くなるまでの戸籍謄本(全部事項証明)です。戸籍謄本を収集することにより、相続人を確定することができます。
また被相続人が転勤や結婚などで引っ越しをしていた場合、籍を置いた住所地を管轄する全役所にお問い合わせする必要があります。そのため、戸籍を収集する際に多くの時間と労力を要しますので、相続が始まったら早めに取り掛かりましょう。
戸籍を収集する際の注意点として、万が一戸籍を収集する際に少しでも漏れが出てしまうと、相続人を確定することが出来ず、相続手続きが遅れてしまう可能性があります。
そのため戸籍を収集する際は、慎重に進めていきましょう。