こちらでは相続トラブルについてご説明いたします。
亡くなられた親族（被相続人）が遺言書を残していない相続が開始すると、相続人全員で相続財産の分け方について話し合う遺産分割協議を行わなければなりません。
遺産分割協議ではお金にまつわる話し合いが多くを占めるため、スムーズに話し合いがまとまらないことも少なくありません。
相続人同士で仲が良かったとしても遺産分割協議をキッカケとしてトラブルになってしまい、関係修復が難しくなってしまうこともあります。
また、2015年1月1日より相続税の基礎控除額が縮小されています。つまり、相続税の申告・納付が必要となる基準が広がったのです。
相続税の基礎控除は、2015年以前は「5,000万円＋1,000万円×法定相続人」でしたが、改正後は「3,000万円＋600万円×法定相続人」となり、相続人が一人の場合「基礎控除後の相続財産が3,600万円あれば、原則として納税が必要」になります。
老後資金として1,000万～2,000万円程度の貯えがあり、自宅等の不動産を所有していれば、基準である3,600万円を超えることが予想されます。したがって、相続税にも注意しなければなりません。
以上のようなことで揉めてしまうと、相続手続きが長引いてしまったり、裁判へ発展することも考えられます。少しでもそのようなリスクを減らしたい場合は、行政書士や司法書士といった専門家にサポートしてもらうことをおすすめします。
相続トラブルが起こりやすい場合
- 兄弟に間での相続ではトラブルが起こる可能性が高くなります。仲が良かった兄弟でも遺産分割の際に揉めてしまうことも少なくありません。はじめから相続財産が多いと予想できる場合には、専門家に相談し、生前対策を行うなど対策をすることもできます。しかし、相続財産が1,000万円以下の規模の場合は、事前対策をしているケースが少なく相続が開始してから揉めてしまうというケースが少なくありません。
- 相続財産に不動産のような「分割することが難しい財産」や「財産評価に専門的知識のいる財産」が残されているケースは相続トラブルが起こる可能性が高いと言えます。
- 相続財産を独占している相続人がいる場合や遺産分割協議に参加しない相続人がいる場合、このような場合は遺産分割調停に発展してしまうことも考えられます。
以上のように、トラブルを避けるためにも、なるべく早い段階から相続の専門家に相談することをお勧めします。
相続人の権利について
相続人が遺産分割協議を行う際には、法定相続分が非常に重要な基準となります。ただし、法定相続分以外にも、相続人が主張できる法律上の権利が存在するため、相続人となる方は、あらかじめ確認しておくことをお勧めします。
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